偏光板・波長板・歪検査器/製造・販売/(株)ルケオ 株式会社ルケオ
〒173-0024 東京都板橋区大山金井町30-9
電話:03-3956-4111(代表) FAX.:03-3956-2335

偏光板・波長板・歪検査器・
光学機器、ルケオのHOME
| 技術情報 | 環境方針 | ISO情報 | 所在地 | 会社案内 | お問合わせ | サイトマップ | English

現在位置:HOME技術情報ガラスの歪みと歪みの測定方法8

1 2 3 4 5 .6 7 8 .9-1 9-2 10
 
ガラスの歪と歪の測定方法(8)

千葉工業大学 付属研究所 教授 岸井 貫


【表面応力の測定法】
このような目的に合う光は、ガラス表面に沿って伝わる光である(図43)。ガラス表面では、応力はガラス表面に平行に働くものだけが存在しており、表面に垂直な方向の力は大気圧によるものだけであるから無視できる。
表面に沿って伝わる光を使えば、表面に平行に働く力のうち、光の進行方向に直角に働いている成分を直接に測定できる。
このような光を使っての表面応力測定法には2つの種類がある。1つは「屈折計法」であり、大きい力の測定に適する。もう1つは「バイアスコープ法」であり、比較的小さい力の測定に適する。

【強化ガラスの表面応力測定】
ガラス製品の中に「強化ガラス」があって、時計のカバーガラスや一部の建築用ガラス・自動車用ガラス・ガラス食器を始めとして、特に機械的強度・耐熱衝撃強度を必要とするガラス製品・部品がこれに属する。
ガラス製品が普通は壊れやすいものと考えられている。その原因は、ガラスが引っ張りの力に対して特に弱いことである。しかしガラスは圧縮の力に対しては予想以上に強く、圧縮強度と引張り強度との比は数十倍にもなる。
引っ張りの力に対して弱い原因は、他物との機械的な接触や大気中の水蒸気による浸食で、製品の表面に微細な傷ができやすく、ここに引っ張りの力がかかると傷の先端に応力集中が起き、傷が伸び、さらに応力集中がひどくなり、・・・という悪循環が生ずるからであり(図42)、金属の場合と違ってこの悪循環が応力集中部の塑性変形で防げられることがない。
圧縮の力によってはこのような過程が進まないので、ガラスは圧縮の力に対しては強いが、引っ張りの力に対しては特に弱いという性質を示す。
強化ガラスは、ガラス製品の表面に予め圧縮の力を作り込んでおくものである。
外力で表面に引っ張りの力が掛かっても、それが表面の圧縮力を打ち消して引っ張りの力に変えるまではガラス製品が破損しないので、ガラスは見かけ上強くなったように振る舞う。
実用化されている強化ガラスは3種類ある。
△熱強化ガラス
ガラスを僅かに軟化するような温度にまで加熱する。この時に表面に冷たい空気を強く吹き付けて急冷する。表面が早く冷却・固化し、次いで内部が冷えて収縮するため、表面に圧縮応力、内部にはこれとバランスするための引っ張りの力が発生する。力の絶対値としては、表面の力に較べて内部の力はせいぜい半分、またはそれ以下である。
△カリ塩浴による化学強化ガラス
ガラスを溶融したカリ塩(硝酸カリウム、亜硝酸カリウムなど)の浴に浸して熱処理をする。ガラスの表面層でガラス中のナトリウムイオン←→塩浴中のカリウムイオンというイオン交換が起きる。
カリウムイオンはナトリウムイオンより大型であるため、ガラスの表面層は体積を増やそうとするが、内層によって膨張を阻止されるため、表面層内に表面に沿う方向の圧縮応力が残る。
△リチウム塩浴による化学強化ガラス
ガラスを溶融したリチウム塩の浴に浸して熱処理する。表面層でガラス中のナトリウムイオン←→塩浴中のリチウムイオンというイオン交換が起きる。
表面層の膨張係数が内部より小さくなるため、ガラスの冷却に伴って表面層に圧縮応力が発生する。
現在では、前述の3番目の強化ガラスの実用例は比較的少ない。
強化ガラスの強度は表面に作り込まれた圧縮応力によって決まる。
その品質管理のためには、表面で、表面に平行な方向に働いている力を測る必要がある。
これら強化ガラスを歪み検査器で観察すると、外表面層の圧縮応力は内部の引っ張りの力で打ち消され、またどちらの応力も等方的であるために、応力による光路差の発生が互いに打ち消されるので、見かけ上の歪みは表面応力による光弾性効果よりも桁違いに小さく、ガラス器の強度に関係する表面応力とは全く関係がない。
従って透過光を使う歪み検査器はこの目的には役立たない。
品質管理のためには、表面応力を直接に測る測定器を工夫することが必要である。



【表面応力の測定法】
このような目的に合う光は、ガラス表面に沿って伝わる光である(図43)。
ガラス表面では、応力はガラス表面に平行に働くものだけが存在しており、表面に垂直な方向の力は大気圧によるものだけであるから無視できる。
表面に沿って伝わる光を使えば、表面に平行に働く力のうち、光の進行方向に直角に働いている成分を直接に測定できる。
このような光を使っての表面応力測定法には2つの種類がある。1つは「屈折計法」であり、大きい力の測定に適する。もう1つは「バイアスコープ法」であり、比較的小さい力の測定に適する。



【屈折計法】
強化ガラスの表面に光を入れ、表面に沿って伝わる光を発生させる(図44)。
この光を表面から屈折によって取り出すと、屈折の角度は(図45)
sin(屈折角)/sin(入射角)=ガラスの屈折率/外部の媒体の屈折率の関係で決まる。
ここで「外部の媒体」は屈折計に組み込まれた高屈折率のガラスプリズムである。また「入射角」は90度であり、sin(入射角)=1である。
ガラス表面に応力があると、表面に平行に振動する光と、表面に直角に振動する光との間に屈折率の差があり、2つの光の屈折角の間に差ができる(図46)。
この差から屈折率差(応力で引き起こされた複屈折)を計算すると、複屈折=ガラスの光弾性常数×応力という関係から、光の経路に直交する方向に働く表面応力を計算できる。
1. 熱強化ガラスの表面応力測定
@ 均質なガラスの熱強化品
フロート法板ガラスは、製造時に溶融錫に接していた面に屈折率が高い層ができているので、「均質」とはいえない。
従ってここで「均質がガラス」というのは、例えばフロート法以外の方法で作られた板ガラスや、それを素材として作った磨き板ガラス、フロート法板ガラスの高屈折率層を除去した磨き板ガラス、光学ガラスを研磨して作ったガラス部品や製品、等々を指す。
強化ガラスの表面に屈折率の高い光学ガラスで作った光入射用プリズムを置く。プリズムと強化ガラスとの間にはプリズムと屈折率が似ている液体を入れて、プリズムと強化ガラスとを光学的に接触させる。
プリズム側から光りビームを入れて、その入射角度を調節すると、sin(屈折角)/sin(入射角)=プリズムの屈折率N2/ガラスの屈折率N1という関係が成り立つが、ここで屈折角=90度という関係を満足するように光を入射させると、屈折した光は強化ガラスの表面を伝わって進むようになる(図44前出)。





偏光板・波長板・歪検査器・
光学機器、ルケオのHOME
| 技術情報 | 環境方針 | ISO情報 | 所在地 | 会社案内 | お問合わせ | サイトマップ | English

データ・文章・写真・等の無断使用、無断転記を禁じます

株式会社ルケオ
〒173-0024 東京都板橋区大山金井町30-9
電話 03-3956-4111・FAX.03-3956-2335
Copyright (C) Luceo Co., Ltd. All Rights Reserved.